雲南北部の町麗江。
数百年以上も前から、
ナシ族という独自の宗教や文化を持つ民族が住む旧市街は世界遺産に指定され、
中国でも有数の観光客が集まる観光地だ。
古い家々に路地、そして流れる水路…
今も人の暮らす遺産の風情を感じたくとも、
あまりにテーマパーク化された現代中国の観光地ではその感動に乏しい。

(写真のように、夜は電飾に包まれ、クラブの爆音の流れる観光地に変化)
そんな麗江だが、定宿の人々の人の良さもあり、
ついつい長居してしまった。
およそ10日くらい過ごしていたろうか。
その滞在の中のある日。
可愛い女の子をモデルに街で撮影したいといきなり思い立つ。
そうだ、せっかくこんな街にいるんだから女の子を撮らなきゃ。
そう思い、焦って宿の人たちに
『誰か民族衣装の似合う綺麗な子はいないか』
と尋ねる
仕方なさそうに紹介された女の子は他の宿で多忙に働いていたため、
自分でモデルを探しに行くことにする。
まず宿の人々に、
『1時間30元(450円)払うからモデルになってほしい』
という文を中国語でノートに書いてもらった。
それを手に、土産物屋をうろつき可愛い女の子を探す
できるなら、民族衣装を着た綺麗な子
完全に『先進国から来た写真好きの観光客』であって、
それ以外の何物でもない。
今考えればかなり恥ずかしいなと思うけど
(そうやってウロウロと人を物色し、
嫌がる女の子を無理言って連れ出す日本から来た男性としての自分は、
どうなのだろう)
その時は写真が撮りたくて仕方なかった。
ある雑貨屋で、雰囲気の良い子を見つけ、
いよいよ声をかけてみる
『モデルを探していて、写真を撮りたいんだ』
『??』
多少かじった中国語ではとても伝わらず、
隣の店からお兄さんも出てきてこいつは一体何が言いたいのかと、
よろしくない雰囲気。
そうだ、これを見せれば と
宿の人たちに書いてもらった文章を見せる。
ああ、なるほど!
店は大丈夫だから行ってきなよ、
と隣のお兄さんが理解を示してくれる。
店番があるから…しぶっていた女の子もいよいよ折れ、
1時間のモデル撮影会の契約成立。
しかし、二人でいても話が出来ない
聞けたのは
・ナシ族の衣装を着ているけど本当は白族ということ
・基本的に一人で店番をしていて、店主は別の場所にいること
・家族は違う街に暮らし、16歳にして一人で働きながら暮らしていること
などで、
はっきり言ってとても1時間持つ代物ではない。
よく考えれば名前も聞いていなかった
僕は、女の子を撮らせてもらっているのに、
話を続けることすらできないのか
歯がゆい思いをしながら、刻々と時間は過ぎていく。
撮影も中盤に差し掛かったころ、
ふと自分が好きな 景点(麗江で一番高い、街の全体を見渡せる場所)
に行きたくなった
そうだ、あそこの窓から差す光で表情を撮ろう
緊張と退屈と一体何なんだろう
という表情でいた少女が見せた、ふと大人っぽい素顔

それが今回の写真。
あの子は今18歳になったろうか。
まだ麗江で働いているのか、それとも故郷に戻ったのか。
最後に親友と一緒に撮りたい、
レンズの前で見せた唯一の笑顔を今も思い出す。
数百年以上も前から、
ナシ族という独自の宗教や文化を持つ民族が住む旧市街は世界遺産に指定され、
中国でも有数の観光客が集まる観光地だ。
古い家々に路地、そして流れる水路…
今も人の暮らす遺産の風情を感じたくとも、
あまりにテーマパーク化された現代中国の観光地ではその感動に乏しい。

(写真のように、夜は電飾に包まれ、クラブの爆音の流れる観光地に変化)
そんな麗江だが、定宿の人々の人の良さもあり、
ついつい長居してしまった。
およそ10日くらい過ごしていたろうか。
その滞在の中のある日。
可愛い女の子をモデルに街で撮影したいといきなり思い立つ。
そうだ、せっかくこんな街にいるんだから女の子を撮らなきゃ。
そう思い、焦って宿の人たちに
『誰か民族衣装の似合う綺麗な子はいないか』
と尋ねる
仕方なさそうに紹介された女の子は他の宿で多忙に働いていたため、
自分でモデルを探しに行くことにする。
まず宿の人々に、
『1時間30元(450円)払うからモデルになってほしい』
という文を中国語でノートに書いてもらった。
それを手に、土産物屋をうろつき可愛い女の子を探す
できるなら、民族衣装を着た綺麗な子
完全に『先進国から来た写真好きの観光客』であって、
それ以外の何物でもない。
今考えればかなり恥ずかしいなと思うけど
(そうやってウロウロと人を物色し、
嫌がる女の子を無理言って連れ出す日本から来た男性としての自分は、
どうなのだろう)
その時は写真が撮りたくて仕方なかった。
ある雑貨屋で、雰囲気の良い子を見つけ、
いよいよ声をかけてみる
『モデルを探していて、写真を撮りたいんだ』
『??』
多少かじった中国語ではとても伝わらず、
隣の店からお兄さんも出てきてこいつは一体何が言いたいのかと、
よろしくない雰囲気。
そうだ、これを見せれば と
宿の人たちに書いてもらった文章を見せる。
ああ、なるほど!
店は大丈夫だから行ってきなよ、
と隣のお兄さんが理解を示してくれる。
店番があるから…しぶっていた女の子もいよいよ折れ、
1時間のモデル撮影会の契約成立。
しかし、二人でいても話が出来ない
聞けたのは
・ナシ族の衣装を着ているけど本当は白族ということ
・基本的に一人で店番をしていて、店主は別の場所にいること
・家族は違う街に暮らし、16歳にして一人で働きながら暮らしていること
などで、
はっきり言ってとても1時間持つ代物ではない。
よく考えれば名前も聞いていなかった
僕は、女の子を撮らせてもらっているのに、
話を続けることすらできないのか
歯がゆい思いをしながら、刻々と時間は過ぎていく。
撮影も中盤に差し掛かったころ、
ふと自分が好きな 景点(麗江で一番高い、街の全体を見渡せる場所)
に行きたくなった
そうだ、あそこの窓から差す光で表情を撮ろう
緊張と退屈と一体何なんだろう
という表情でいた少女が見せた、ふと大人っぽい素顔

それが今回の写真。
あの子は今18歳になったろうか。
まだ麗江で働いているのか、それとも故郷に戻ったのか。
最後に親友と一緒に撮りたい、
レンズの前で見せた唯一の笑顔を今も思い出す。
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